寝て稼げるWeb3.0アプリ「SleeFi(スリーファイ)」が、世界の中でも日本で一番流行りつつあります。

Web3.0アプリは「◯◯して稼ぐ(◯◯ to Earn)」というジャンルのゲームで、ブロックチェーン技術をつかったアプリです。
たとえば歩いて稼げるSTEPN(ステップン)も世界にくらべて、日本で爆発的な人気がでました。
おもしろいことにSleeFiはSTEPNと同じように、特に日本人ユーザーが多いことが特徴なんですね。
そこで今回はこの理由についてアメリカと比較しつつ、記事にまとめました。
結論を先にお伝えすると、「稼ぐの価値観が国によって違うから」と、考えています。
本記事の特徴
- ◯◯ to Earnの先駆けであるSTEPNを分析
- 分析の結果を、SleeFiにあてはめて考察
STEPNが日本で流行った理由

STEPNが日本で流行った理由は、「稼ぐ」の価値観が、日本とアメリカでは違うからだと思います。
- 日本 ⇨ 毎月のお小遣い稼ぎ
- アメリカ ⇨ 将来の資産形成
というのも日本とアメリカでは、以下3つのことがまったく違います。
- 給与の推移
- 副業の浸透度
- マネーリテラシー
給与が変わらない日本
日本は生活しづらい国になってきてます。
どういうことかと言うと、年々自由につかえるお金が減ってきてるんですよね。
「月にあと3万あれば、生活がラクになるのに...」という悩みもよく耳にします。
2倍以上になったアメリカ
生活しづらい日本に対して、アメリカは過去30年で給与水準は2倍以上になってます。
毎月の給与が増えてるなら、わざわざお小遣いを稼ぎたいと思うことはありません。
とはいえ「アメリカは貧富の差が大きいから、一部の人しか潤ってないんじゃないの?」と思う人もいると思います。
でも給与の平均値も中央値も両方伸びてるので、平均的な労働者の給与はアップしてると言えます。

中央値はデータの数値を小さい順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる値です。
労働者の賃金を横並びにして真ん中にある数字なので、貧富の差は関係ありません。
副業ブームの日本
税金だけ上がって給与が変わらない閉塞感を打破しようと、日本では副業解禁の流れが大きくなってます。
- 副業OKの大企業が増えてきた
- 政府が副業ガイドラインを作成
Youtubeやブログなど、新しい副業のカタチができたのも追い風ですね。
実はぼくがこのブログの運営をはじめたきっかけも、「副業がしたい!」と思ったことがきっかけです。
副業があたり前のアメリカ
アメリカのとある調査ではフルタイムで働きながら、副業してる人の割合は約43%とのこと。
日本の副業者は10%にも満たないことを考えると、大きな差です。

副業があたり前ならSTEPNもしてよかったんじゃないの?
いえ、同じ副業でも日本とアメリカでは土台が違います。
アメリカの場合は、複数の収入源がある生活がすでにあたり前です。だからわざわざリスクを取ってまで、新しい副業をする必要がないんですよね。
マネーリテラシーの違い
日本の金融教育は遅れてると言われてます。
その影響もあり、日本とアメリカでは金融資産の内訳の違いは明確です。
- 日本 ⇨ 現預金54.3%、株・債務証券・投資信託15.7%
- アメリカ ⇨ 現預金13.3%、株・債務証券・投資信託55.2%
参考)資金循環の日米欧比較
現預金とリスク資産の割合が真逆。
金融教育がすすむアメリカでは、「お金でお金をつくる」風土がすでに根付いてるといえるでしょう。
だから一過性の稼ぎであるWeb3.0アプリをするメリットが薄いです。
稼ぐの価値観が違う
ここまでをまとめるとSTEPNは、日本の副業解禁と投資の時流にフィットしたのだと思います。
- 日本の稼ぐ=毎月のお小遣い稼ぎ
- アメリカの稼ぐ=将来の資産形成
ちなみに◯◯ to Earnの歴史を振り返ると、「毎月の生活費に上乗せしたい」というニーズを満たしてきたことが分かります。
たとえば◯◯ to EarnはGameFi(ゲームファイ)がルーツで、その代表格がAxie Infinity(アクシー・インフィニティ)というゲームです。
GameFiはGameとFinanceの造語で、ゲームで遊んで稼ぐものです。
Axie Infinityがフィリピンで大流行したのは、「生活費の足しにできた」「毎月の賃金以上の収入を手に入った」ことが理由でした。
参考)仮想空間で生活費を稼ぐ労働者とPlay-to-earn経済
実は運動の価値観も違った

勘の鋭い人は「Move to Earnの運動はどの国でも同じように大切なのでは?」と思う人もいると思います。
でもどうやら運動の考え方も、日本とアメリカでは違ったようです。
- 日本の運動 ⇨ オシャレ感覚
- アメリカの運動 ⇨ ガチンコ
1日10分歩くだけで稼げるSTEPNは、運動といえどガチンコではないですよね。
オシャレ感覚の日本
日本には国民皆保険制度があり、病気やケガをすれば気軽に病院を受診できます。
国民皆保険制度
国民すべてが公的医療保険に加入する医療保険制度。これがあるからぼくたちは3割負担するだけで、病院を気軽に受診できるんですね。
いざというときの心の安定剤みたいな感じ。
だから運動イメージは自分を追い込むものではなく、身体の状態を整える「コンディショニング」のイメージが強いと思います。
運動とは違いますが、最近流行りのサウナもコンディショニングですね。サウナに入ると心もリフレッシュできます。
日本の健康はカラダに加えて心の健康も大切にされてるのかもしれません。
「周りで流行ってるから◯◯をする」という発想は、もはやオシャレの感覚と同じです。
✔︎日本的な健康はソフト
「病は気から」という言葉があるように、日本的な健康は日常に幸せを感じられるかに関係してると思います。
美味しいご飯を食べて、あったかいお風呂に入って、お酒を楽しんだら、フカフカの布団で寝るみたいなイメージです。
だから自分を追い込むことのないSTEPNは、日本的な健康・運動イメージに近いですね。
ガチンコのアメリカ
一方でアメリカの運動はガチンコです。
というのもアメリカには国民皆保険制度がなく、病院を受診すれば基本的に実費になってしまうからです。
しかもアメリカ人は日本人より肥満の人が多く、健康被害が出やすい差し迫った問題。
だから日本人みたいにオシャレ感覚で、のほほんとした運動よりもガチンコのエクササイズに近いですね。
たとえばフィットネスクラブの参加率を調べると、日本はたったの3%に対してアメリカは20%です。
高い治療費を払う前に「自分の身は自分で守る」という意識がアメリカ人には強いです。
SleeFiにあてはめてみた

ここからはSleeFiがなぜ日本で人気なのかを考えていきます。
STEPNが日本で流行った理由は「稼ぐの意味が違うから」でした。
- 日本 ⇨ 毎月のお小遣い稼ぎ
- アメリカ ⇨ 将来の資産形成
だから同じ◯◯ to Earn系アプリのSleeFiも、アメリカより日本で人気が強いことは頷けます。
睡眠問題が深刻な日本
世界中とくらべると日本の平均睡眠時間は短いので、睡眠に不満がある日本人は多いと思います。
OECDの調査では、先進7カ国の中で日本はダントツ最下位の睡眠時間です。
国 | 睡眠時間 |
---|---|
アメリカ | 8時間48分 |
スペイン | 8時間36分 |
フランス/イタリア | 8時間33分 |
イギリス | 8時間28分 |
ドイツ | 8時間18分 |
日本 | 7時間22分 |
「不満がある」は「生活を見直したい」欲求の裏返しなので、お小遣いを稼ぎながら生活スタイルの改善ができるSleeFiは良いきっかけになるはず。
反対にアメリカは日本より睡眠時間が長いので、睡眠に不満は少ないでしょう。
アメリカ人より日本人の方が、SleeFiをするモチベーションは高いといえます。
その他の理由も考えてみた

STEPNやSleeFiがアメリカよりも日本で人気な理由として、別のことも考えてみました。
でも正直どれもビミョーです。
言葉の問題?
STEPNのホワイトペーパーやHPは英語なので、関係ないです。ちなみに日本の次はロシア人ユーザーの多さが目立ちます。
税金の問題?
日本では累進課税の扱いです。稼ぐほど納税しないといけないので、優遇されてるわけではないです。
初期投資の大きさが関係してる?
給与が上がってるアメリカの方が初期投資のハードルは低いはず。
ただ、経済的に貧しい途上国ではユーザーが増えない原因になりそうですね。
日本人はギャンブル好きだから?
「日本人はギャンブル好きだから」という意見を目にしたことがあるけれど、これも違うと思います。
だってアメリカにはカジノがあるし、ギャンブルだって合法だから。
参考)米賭博売上高、過去最高の6兆円超に 2021年、コロナ前上回る
まとめ
ということで、そろそろ記事もおわりです。
SleeFiはいつもどおり寝つつ、お金を稼ぐことができるので「生活に欠かせないアプリになるのでは?」と、ぼくは考えてます。
稼いだお金で投資信託や仮想通貨に投資するもよし、快眠グッズを買って睡眠の質を改善するもよし。
映画や旅行などにあてることもできますね。
ポケットマネーを使わずとも、アプリで稼いだお金で生活の一部を回せて、それを継続できればなんて幸せだろうと思います。
サスティナブルだし、新しいライフスタイルづくりには打ってつけのアプリですね。