- 「ら抜き言葉」ってどういう言葉なの?
- みんなもつかってるし、つかったらいけないの?
- 正しい日本語をつかいたいけど、見分け方が分からない!
今回はこのような方に向けた記事です。
どうもこんにちは、ひびきです。
ブロガーしたりWebライターしたりなど、文章を書きながら副業してます。
そんなことをしてると「言葉の意味」だとか「正しい日本語」について考えることがあるんですが、そのきっかけとなったのが知り合いからの言葉です。
どういう媒体に言葉を書き込むかによって使い方は変わると思いますが、とはいえ「ら抜き言葉」について知ってて損はないです。
そこで本記事では
- 「ら抜き言葉」の歴史や、メリット・デメリット
- 「ら抜き言葉」の見分け方
をまとめました。
「ら抜き言葉」とは
若者言葉のひとつとして知られる「ら抜き言葉」は、昭和初期に出てきたものです。
前半パートでは、「ら抜き言葉」について解説します。
「ら抜き言葉」とは
ら抜き言葉とは、「〜できる」という意味の「られる」から「ら」を抜いた言葉です。
- 知り合いと雑談するとき
- 文章を読む人がよりスムーズに理解できるように
など、伝えたい文章を軽くするためにつかうことが多いです。たとえばこんな感じ。
- ら抜き言葉 → 星が見れるよ
- 正しい言葉 → 星が見られるよ
ぼくは35才ですが、ぶっちゃけ「ら抜き言葉」のほうが違和感ないです。
こういう感覚はぼくだけではなくて、たとえば平成27年の文化庁の調査では
- 見られる
- 出られる
などの言葉で、「ら抜き言葉」をつかう人のほうが正しい日本語をつかう人よりも多かったようです。
»平成 27 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要(外部リンク)
「ら抜き言葉」はいつ・なぜ生まれた?
「ら抜き言葉」は若者言葉でまちがってる!とよくいわれますが、その歴史は割と古くて
- 昭和初期に出てきて
- 戦後に増えてきた
といわれています。
ということは今の80才くらいの人もそれをつかってるわけで、どうやら「若者言葉」に収まりそうにないです。
で、どうして「ら抜き言葉」がつかわれるようになったかというと、「可能の『られる』と、尊敬の『られる』を区別しやすくするため」です。
たとえばあなたが友だちと話しているとしましょう。その友だちが「先生がいまから来られる」といいました。さて、これは可能なのか尊敬なのか...
もちろん話の文脈にもよるでしょうが、これでは区別がつきません。
そこで「来れる」の登場です。
- 先生が来れる → 可能
- 先生が来られる → 尊敬
友だちが言いたい意図をスッキリ理解できるようになりましたね。
「ら抜き言葉」一覧
ら抜き言葉 | 正しい言葉 |
食べれる | 食べられる |
来れる | 来られる |
考えれる | 考えられる |
見れる | 見られる |
出れる | 出られる |
着れる | 着られる |
起きれる | 起きられる |
さきほどの文化庁の調査では
- 来れる
- 見れる
- 出れる
の3つの「ら抜き言葉」が、日常でとくにつかわれているようです。
「ら抜き言葉」のメリット
- リズムがいい
- 少ない文字数で意味を伝えられる
- 可能・尊敬の区別がハッキリする
個人的にはスマホ・SNSが登場したことで、「ら抜き言葉」がさらに加速したのかなーと思ってます。
たとえばTwitterだと文字数が140文字に限られてるし、インスタにしたって写真がメインで文章はそれを補足する程度の説明です。
こんな感じで「ら抜き言葉」をつかうと
- 文章を短くできて
- 文章の意味を考える手間もないから
- 早いテンポでやり取りできる
サクッとコミュニケーションを取れるわけですね。
「ら抜き言葉」のデメリット
- 能力が疑われる
- 信用されづらい
「ら抜き言葉」はフランクな言い回しなので親近感のあるコミュニケーションが取れる反面で、かしこまった場面ではつかわない方がいいです。
たとえばぼくはKindle本を7冊出したことがある人から、このような指摘を受けたことがあります。
ら抜き言葉で知性や信用度を判断する人は多いです。
それを使ってるだけでこの記事は信憑性ないなぁと感じられたらもったいないですからね。
「ら抜き言葉」は身内でする雑談とかSNSではいいですが、そのグループを外れたところで会話やライティングをするときには、正しい日本語をつかっておいて損はないです。
もちろん個人ブログとかTwitterとか、すごいフランクなプラットフォームにまでする必要はないと思いますが。
「ら抜き言葉」の見分け方
前半パートでは、「ら抜き言葉」について解説しました。
ここで注意してほしいことは、「遊べる」のように「ら」を付けなくても正しい日本語があるということです。
そこで後半パートでは、「ら抜き言葉」の見分け方について説明します。
「れる」か「られる」か
前半パートで「ら抜き言葉」はまちがった日本語です、とお話ししました。
とはいえ無闇やたらに「ら」を付ければいいわけではありません。たとえば
- 書ける
- 遊べる
- 読める
- 歩ける
- 泳げる
などの言葉には「ら」をつけると、それはまちがった日本語です。
頭の中がグルグルしてきますよね。ぼくも最初はそうでした。
ということで次のパラグラフでは、「ら抜き言葉の見分け方」について解説します。
ら抜き言葉の見分け方
かんたんに見分ける方法があります。
ら抜き言葉の見分け方
- 動詞のあとに「ない」をつける
- 「〜ない」の直前がア段なら「れる」、それ以外は「られる」
たとえば「書く」は「書かない」でア段なので「書けれる」、「食べる」は「食べない」でエ段なので「食べられる」です。
ほかにも「遊ぶ」は「遊ばない」でア段なので「遊べる」、「来る」は「来ない」でオ段なので「来られる」です。
✔︎ということで
「ら抜き言葉」がまちがった日本語であることはまちがいないですが、とはいえ現実的にそれが多数派になってる言葉もあります。
- ビジネスなど畏まったシーンでは正しい日本語を
- フランクなシーンでは「ら抜き言葉」でもOK
でいいのかなと思いますね。ぼくも正しい言葉を理解したうえで使い分けます。
ということで、そろそろこの記事はおわりです٩( ᐛ )و