この記事で解決できること
ぼくは理学療法士としてリハビリの仕事をしてて、上記の質問や悩みをよく聞きます。
Yahoo!知恵袋にもありました。
ダイエット初期 体重が減らない
ダイエット(主に筋トレ中心と食事管理)を始めましたが、体重が減らず悩んでます。
結論から言うと、筋トレダイエットで体重を減らすには時間がかかります。
筋トレダイエットの効果
- 初期 → 見た目が引き締まる
- 3ヶ月目以降 → 体重が減る
なぜなら筋トレダイエットは、筋トレの消費カロリーではなく、基礎代謝アップで痩せていくものだから。
ようは痩せやすい体質づくりの土台になわけですね。
とはいえ「早く成果がほしい!」と焦る人もいると思います。
記事の最後には1ヶ月で体重を減らすコツも書いてるので、読んでダイエットを成功させましょう。
そもそも筋トレダイエットで痩せる仕組みとは?
筋トレダイエットで痩せる仕組みは、下記のとおり。
筋トレで痩せる仕組み
- 筋肉がつく
- 基礎代謝があがる
- 痩せ体質になる
基礎代謝とは人が生きてるだけで勝手に消費されるエネルギーのこと。
筋トレをした消費カロリーで痩せられると思ってる人が多いですが、実はちがいます。
実筋トレで減量できるのは、ついた筋肉によって基礎代謝があがるからです。
そのため筋トレの減量効果が出るまでには、およそ3ヶ月ほど時間がかかります。
筋トレダイエットしてるのに体重が減らない理由3つ
痩せたくて筋トレをしてるのに、「体重が減らない!むしろ増えてきた!」という人は割と多いです。
これは筋トレダイエットを始めて1ヶ月のうちに起こりやすい現象ですね。
本章の内容
- 筋トレの消費カロリーが少ない
- 鍛える筋肉を間違えてる
- 筋肉がつくと体重が一時的に増える
その理由を1つずつ解説します。
筋トレの消費カロリーが少ない
残念ながら筋トレの消費カロリーは想像以上に少ないです。
下の表は体幹トレーニングの強度と体重別の消費カロリーです。
しんどい思いしてるのに消費カロリー少なすぎ!
1キロの脂肪を燃やすには7200Kcal必要なので、筋トレそのものの消費カロリーで痩せられるのは75キロ以上の人がマッチョなトレーニングを1ヶ月継続したときだけ。
トレーニングの強度
- 軽・中等度 → 自重トレーニング
- 高強度 → ダンベルなど重いものをつかったトレーニング
「え...じゃあ筋トレを1ヶ月しても痩せないの?!」と落ち込んだ、あなた。安心してください。
この記事の後半にある1ヶ月で体重を減らしたいときにしたいことで、1ヶ月で痩せられる工夫を紹介します。
鍛える筋肉をまちがえてる
小さい筋肉ばかり鍛えてもダイエット効果は乏しいです。
なぜなら小さな筋肉がすこし大きくなったからといって、基礎代謝アップには大きく影響しないから。
たとえば二の腕とか!
もっと言うと、まちがった筋肉を鍛えたら「筋肉太り」する可能性があります。
下の写真を見てください。
前ももを鍛えると赤丸の筋肉が太くなって、視覚的にシルエットが大きくなります。
心当たりあるわ...
でも裏ももなら、むしろ引き締まった太ももになります。
ようは「カラダの後ろ側にある筋肉を鍛えることがダイエットの王道」ということ。
くわしくは後ろの大きな筋肉を鍛えるの章で解説します。
ちなみに歩き方ひとつで太ももの太さは変わります。興味あればこちらの記事をどうぞ。
-
ウォーキングで太ももが太くなる理由と痩せる方法を理学療法士が解説
筋肉がつくと体重が一時的に増える
おなじ大きさの筋肉と脂肪だと、筋肉は脂肪よりも1.2倍重いです。
だからダイエットで脂肪が落ちたとしても、筋肉がつくと体重は一時的に増えてしまうんですね。
たとえばおなじような体型の2人がいたら、体重はこんな感じ。
- 脂肪が多いAさん → 60キロ
- 筋肉質なBさん → 72キロ
筋肉がついても体重が増えるのはイヤよ...
このように思った人は多いかもしれません。
でも見た目が一緒なら、72キロのBさんのほうがダイエット的には理想です。
というのも筋肉質のほうが引き締まって見えるし、基礎代謝が高いのでAさんにくらべて痩せ体質だからです。
引き締まったけど体重が減らないときの考え方
「筋トレしてカラダは引き締まったけど、体重が減らない!」と悩んでいる方は、考え方をすこし変えましょう。
なぜなら筋トレで一時的に体重が増えているのは、筋トレダイエットが成功しつつある証拠だから。
本章の内容
- 痩せ体質になってる証拠
- 大切なことは体重より見た目
それぞれ解説します。
痩せ体質になってる証拠
筋トレして脂肪は減ってるはずなのに体重が変わらない、あるいは増えたのなら、それは痩せ体質になってる証拠です。
その理由は繰り返しになりますが、筋肉は脂肪よりも重いので、筋トレを始めた初期は体重が増えるから。
筋トレの効果
- 短期 → カラダは締まるけど、体重が増える
- 長期 → 脂肪燃焼の効率があがる
筋トレ初期は、痩せ体質になってる最中なわけですね!
初期には筋トレ効果は数字で出づらいですが、長期的にみると体重は減ります。
体重だけでダイエットの成功を判断せず、体脂肪率や筋肉量など総合的に考えていきましょう。
大切なことは体重より見た目
Point
- 脂肪 → ぷよぷよのカラダ
- 筋肉 → 引き締まったカラダ
カラダが引き締まっても体重が減らないのは悩みどころだと思います。
でも思い出してみてください。あなたはなぜダイエットを始めましたか?
もちろん体重を減らしたい!ということもあったでしょう。でももっと突き詰めれば下記の想いもあったはず。
- スタイルがよくなりたい
- 好きな人に振り向かれたい
大切なことは体重よりも見た目です!
筋肉は脂肪よりも一時的に体重が増えてしまいますが、引き締まってることも事実です。
ダイエットの方向性はまちがってません。
筋トレ初期に体重が減らなくても3ヶ月続けてみる
筋トレダイエットは3ヶ月計画でいきましょう。
繰り返しになりますが、筋トレダイエットは筋肉を鍛えることで基礎代謝をあげ、ダイエット効果を狙うものです。
3ヶ月は長く感じるかもですが、そのかわりに一度筋肉がつくと、生きてるだけでカロリーが消費されやすいカラダになります。
筋肉をつければ1年後、2年後あるいは5年後でも痩せやすい体質のままなので
- 食事の量やバランスをすこし意識したり
- ウォーキングなどの有酸素運動を取り入れたり
と、少し工夫するだけでスリムな体型を格段に維持しやすくなるはず。
リバウンドしづらそうね!
筋トレダイエットを成功させるコツ
これまで筋トレダイエットで痩せる仕組みや、筋トレ初期で体重が減りづらい理由をお話してきました。
ここからは筋トレダイエットを成功させるコツについて解説します。
本章の内容
- 筋トレは週3回でOK
- 後ろの大きな筋肉で鍛える
- 筋トレ後にタンパク質をとる
- ストレッチで筋トレ効果が高まるかも
- ダイエットにオススメの筋トレ方法
1つずつ順番に見ていきましょう。
筋トレは週3回でOK
筋トレは週3回で大丈夫です。
というのも筋肉がつくには「超回復」といって、筋トレしたあとにリカバリータイムが必要だから。
もしリカバリータイム中にまで筋トレすると、筋肉が思うようにつかなくなるので注意してください。
つらい筋トレを毎日しなくていいので、モチベーション維持になりますね。
後ろの大きな筋肉を鍛える
筋トレダイエットではカラダの後ろ側にある筋肉を鍛えましょう。
カラダの後ろにある代表的な筋肉
- 背筋
- お尻
- 裏もも
なぜならカラダの後ろ側は前側とくらべて大きな筋肉が多く、効率よく基礎代謝アップできるから。
後ろなら筋肉がついてもカラダのシルエットは綺麗なままというメリットもあります。
トレーニングはたとえばこんな感じ!
筋トレ後にタンパク質をとる
筋トレ効果を高めるには運動後30分以内にタンパク質をとるのがオススメ。
タンパク質は筋肉の主成分で、運動後すぐにとると吸収率がググッとあがります。
仕事柄ぼくのまわりでは筋トレが好き!という人が多くて、そういう人はよくザバスを飲んでることが多いです。
ちなみにぼくは筋トレのあとに焼き鳥屋に行ったりしてます。
今日はいまから焼き鳥だぜー!!!
— ひびき🍀オーロラ見たくてwebライターになりました (@hibikism005) January 14, 2023
筋トレでパンプアップ疲れを起こしてるぼくの筋肉にエネルギーを注入してきます!!!まずは鶏肉の燻製🐓 pic.twitter.com/TQZPqeUOeR
ストレッチで筋トレ効果が高まるかも
耳寄りな情報があります。それは「筋トレと筋トレの間にストレッチをすると、筋トレ効果が高まる可能性がある」です。
実際にそういう研究がありました。
»Does stretch training induce muscle hypertrophy in humans?A review of the literature(外部リンク)
- セット間に何もしないよりいいだろうし
- 筋肉のケアにストレッチはいいことだし
どう転んだとしても、ストレッチをしてデメリットはありません。
ストレッチは30秒×4回が基本です!
ストレッチで筋トレ効果が高まるのはまだ可能性の話ですが、知ってて損はないかなと。
ダイエットにおすすめの筋トレ
カラダの前側にある筋肉のトレーニング方法を知ってる人は多いですが、カラダの後ろ側の筋トレ法を知ってる人は割と少ないです。
そこで本章では、後ろ側にある筋肉を鍛える方法を紹介します。
✔︎背筋の筋トレ
✔︎裏ももの筋トレ
✔︎内ももとお尻の筋トレ
どの運動も自宅でできるのでオススメ!
1ヶ月で体重を減らしたいときにしたいこと
筋トレダイエットで長期的には痩せられるとしても、今すぐ体重を減らしたい人もいると思います。
そこで本章では、上記の方に試してもらいたいこと3つを紹介します。
本章の内容
- 食事制限を見直す
- 有酸素運動をする
- 睡眠をしっかりとる
食事制限を見直す
食事を抜いたり、お米などの炭水化物を制限する人が多いですが、それは逆効果です。
間違えの食事制限
- 食事を抜くと脂肪を蓄えやすいカラダになる
- 炭水化物をとらないと筋肉が分解され、それがカラダを動かすエネルギー源になる
炭水化物(糖分)とはカラダを動かすエネルギー源。これがなくなると体内では
- 筋肉を分解して糖分をつくったり
- 生存本能で脂肪をたくさん吸収したり
と、とにかくダイエットと真逆の作用が働きます。
これではせっかくの筋トレが台無しになるので、気をつけましょう。
「炭水化物=悪もの」じゃないのね!
有酸素運動をする
有酸素運動には脂肪を燃焼させる効果があるため、体重を減らすために欠かせない運動です。
有酸素運動の効果
- 筋トレ → 基礎代謝アップ
- 有酸素運動 → 脂肪燃焼をサポート
たとえばウォーキングとか!
有酸素運動で脂肪を燃やしつつ、筋トレで引き締まったカラダをつくっていきましょう。
気をつけたいことは「ウォーキングだけでダイエットは成功しない」ということです。
それを成功させるにはコツがあるので、こちらの記事を参考にしてください。
-
ウォーキングだけ1ヶ月しても見た目は変わらない【痩せる工夫4つ】
-
10分ウォーキングで太りづらい体質をつくるダイエット方法
睡眠をしっかりとる
睡眠不足や不規則な睡眠は体重が増える原因になります。
なぜなら食欲や代謝を調節するホルモンのバランスを崩すから。
あと成長ホルモンの分泌量が減ると、筋肉がつきづらくなりますね。
睡眠の質を高める方法
- 夕方の散歩
- エアコンの設定
- 寝る前のストレッチ
- ナイトルーティンをつくる
- 寝る90分前までに入浴をすませる
まとめ:筋トレダイエット初期は体重減らないけど、3ヶ月は続けてみよう
本記事では「筋トレしてるのに体重が減らない、むしろ増えた!」という方に向けて、「筋トレダイエットが失敗する理由と成功するコツ」を解説してきました。
本記事のまとめ
- 筋トレ初期は体重は減りづらいが、痩せ体質になってる
- カラダの後ろ側の筋肉を鍛えるとダイエット効果が出やすい
- 筋トレを3ヶ月継続するとダイエット効果を実感しやすい
筋トレ1ヶ月目ではカラダは引き締まるけれど、体重は変わりづらいです。
でもそれは「痩せ体質」になってる証拠なので、気にすることはありません。
ひとまず週3回の筋トレを3ヶ月続けてみましょう。
ほいじゃ٩( ᐛ )و